10/14 午後はスウェーデンの環境保護庁へ行き、環境法典ができた背景などを聞きます。

12:00 ストックホルム市内のホテルへチェックイン後、昼食のレストランへ
 スウェーデンの伝統料理の豆のスープとサラダとパンケーキ

ストックホルム中心市街はさすがに人がたくさんいた。でも、高層ビルなどはなく、教会と古い建物が軒をつらね、港も近く緑も多く、、とても美しい街です。

13:30 環境保護庁 

環境保護庁の入口

Ms Karin Dunerさんのお話 

環境保護庁の役割、環境法典ができた背景、環境法典委員会の役割など










環境省

環境省の中の部署に、化学物質検査院 住宅、放射能汚染、鉄道庁 環境保護庁(EPA)等がある。

環境保護庁 は政府が定めた環境政策の執行や推進を担当する。長官は政府任命される
  職員500人 
 県行政(21) 中央政府出先機関
 自治体(290) 条例

許可関連
 最高裁
  ↑
 高等環境裁判所
  ↑不服申立
地方環境裁判所 A事業許可案件(影響の大きいもの) 水域に関わる事業許可案件
  ↑ 不服申立
 県行政(一番重要なもの以外の許可案件)

EPAは当事者として許可に対して不服申立ができる、許可審査について条件をつけることができる。環境裁判所ができた時点で、既存の施設も許可申請をした

環境法典ができるまで
 環境対策 10年かけて強化策を

 89年 環境保護委員会 強化策を提案
     環境法典委員会へ
 97年 環境法典委員会から最終報告
 98年 環境法典施行 専門家グループが教材を作り、教育者へ教育、組織、行政に教育
環境法典は枠組みであり、細かな規定は政令で決められている
 それまであった15の環境関連の法律をひとつにまとめている。
 今世紀はじめからあった水裁判所を環境裁判所に統合した

 環境保護庁は法典適用に地域差が出ないよう指導する

 環境法典2章 配慮に関する一般規定は全ての人の活動に対して規定されるものである。
   個人から大企業までかかる。大変な影響であり、それだけに、経済的な視点、バランスもまた必要。
   5章      環境品質基準について
    この考え方はスウェーデンでは新しく、現在適用の仕方を検討している段階である。
    EU指令に基づいた大気に関する品質基準のみ決まっている。

法典に関しては委員会が設置されており
  現在、環境裁判所での審査期間を短くする事などが話し合われている。

最後に、ボトニア鉄道計画についての考えは?との質問に対して、

私個人としての意見では、と前置きした上で、様々な問題のある計画だと思う。問題を把握した上でよく話し合って決めて行くべきだ、と明快に応えていました。

 また、法典を周知させるための教育計画が行き届いていることを聞き、これまで話をしてくれた職員の方々が、法典の趣旨を理解し、ポイントをつかんで話をしてくれたことに思い当たりました。日本の環境関連の監視担当の職員が自分の職務に関する法律をあのようにつかんでいるだろうか、と振り返ると、全然違う、状況に思い当たる。

イングリッド・オイカリさんのお話

 環境政策目標

 15の環境政策目標 2000年議会で環境政策目標法案が可決→2025年までに達成目標

1,気候変動の幅を限定された範囲内にとどめる
2, きれいな空気
3, 大地や水源の酸性化は自然の範囲内
4, 毒物のない環境
5, オゾン層の保護
6, 安全な放射線などの被爆状況
7, 富栄養化をなくす
8, 生きた湖と川
9, 質の高い地下水
10,バランスのとれた海と生き生きとした海岸や群島
11        生物が豊かな湿地
12,    生きた森
13,   豊かな農耕地風景
14,    雄大な山岳環境
15、   建物や都市計画による住み良い環境

  これらの環境政策の責任分担(国(9部署?)、21の県行政、290の自治体)

 環境目標委員会 年度毎の報告書を作成

  達成が難しいと評価…1,気候変動、4,毒物のない環境、7,富栄養化、12,生きた森

 15の環境目標はイラストで表され、評価マークもにっこりマークで表示、デザインが優れていて、わかりやすく、センスいい。