10/14 ストックホルムのアーランダ空港近くのホテルからストックホルム北部にある廃棄物処理場へバスで向かい、午前中は産業廃棄物処理の話を聞きます。。

廃棄物処理会社セーラブ社 ステーン・ヨハンソンさんのお話

78年からストックホルム県北部10自治体(人口40万人)の地域の産廃、一廃を受け入れている。この地域の産廃処理業者15社のうちの1社。

 職員は25人 年間2億クローネの売り上げがある。売り上げは自治体の集めたごみ処理量と企業からのごみ処理量がちょうど半々くらい

事業内容は
 家庭廃棄物の処理−焼却−熱回収し地域暖房に利用している(この地域暖房の煙突が来る途中にもいくつかあった)

 産業廃棄物の処理 ここでは、
  分別設備 リサイクルステーション 埋立場 がある。
  埋立受託料金 370クローネ/t
  埋め立てているごみ 焼却できないもの;石膏ボード、ベッド、断熱材等

  埋め立て地は95年から操業 
   400haの土地 配水管で集水し廃水処理を行い森へ排水している。
  焼却灰はコンクリ固化  飛灰はここでは処理していない。有害廃棄物処理場で処理?
  油で汚染された土の浄化
  岩盤などの処分

企業−産廃−リサイクル 2万t/年 堆肥化
      焼却 埋立
家庭ごみ リサイクルステーション(6カ所)で受け入れ
      常時開いていて7〜8種の分別ボックスがある
      電気、電子機器、有害廃棄物、粗大ごみ

2005年1月より、有機系の廃棄物はそのままでは埋立禁止となる。ので、焼却処理が今後増加するだろう、とのことでした。
環境裁判所の許可を得ており、様々な規制値がある。HPで公開している。

自治体監視担当職員の話

 許可の案件は事業種類コードと、その規模により、どこが許可すべきかが決められている(政令)。

>10万t/年→A 環境裁判所 監視 県行政
50−10万t/年→B 県行政    県行政 
                    自治体へ委任もOk
<50t/年→C 自治体      自治体

裾きりはない。。。

 この産廃処理場は環境裁判所の案件

  許可の条件として監視計画、環境影響把握などもしなければならない、とされている。
  立証責任は事業者にある。(きちんとやっていることを事業者が立証しなければならない)

  例えば、無許可保管で事業者は「廃棄物ではない」と主張。立証を求めたが、立証できなかった→委員会で違法であると判断→告発

  告発までに指導はするのか? 
     ここの自治体では違法であると疑われた場合、すぐに告発する
  不法投棄事件は年に1回くらい、無許可保管の事件などもある
  疑いのある時の調査は、事業者の費用で自治体が調査をする

自治体職員はとても感じのよい女性でした。話は短かかったけど、質問に関する応えも的を得ていて、監視担当の職員としての知識がしっかりしていることに感心。日本ではこうじゃないもの。そういえば、環境監視担当官はこれまで、みんな女性だった。彼らは資格を得ていろいろな部署で働いているようでした。

 処理施設見学

広大な敷地に巨大なごみを山として処分する計画。掘って埋めるのではなく、山として積み上げて、山とする。。。計画らしい。

雨水は、山の脇に掘られた集水炉へ集積し、処理する。

ここの土地は粘土質と岩盤で、地下へ浸透しない。地下水の調査は?と聞くとしていない、とのこと。え、していないんですか?、と自治体職員。。。

排水処理 処理水の排水基準は厳しく設定されているとのこと。  廃プラを圧縮して燃料としている

木屑をチップ化して燃料としている、廃プラスチック類を圧縮してやはり、地域暖房の燃料とする。等の処理を行っている。

  

ごみ集積所では、細かなボックスに分かれて一般廃棄物を分別して受け入れるステーションとなっている。アスベストごみボックスもあった。

  

焼却灰はコンクリ固化させ、処理場内の空き地にながして固めていた。大丈夫かなあ!?溶出はしない、といっていたけれど。

しかし、日本ではエコセメントとかいって、全国どこともしれない場所にばらまかれるわけだから余計たちが悪い。

ごみ処分場のいつものにおいがした。どこも共通している!

ごみ処分はどこも大変だ!と思いました。