1999年9月24日

埼玉県知事 土屋義彦様

所沢周辺焼却炉に対する彩の国環境創造資金融資凍結の要望書

埼玉西部・ダイオキシン公害調停をすすめる会
事務局代表 前田俊宣

所沢周辺では周知の通り、60近くの焼却炉が集中して立地するという異常な状態があることによって、深刻な環境汚染問題となっています。
当会では、周辺住民ら4024名を申請人とし、これらの施設設置会社47社と、それらを許可し、監督指導してきた県に対し、焼却停止、各種調査実施、資料開示、原状回復措置を求めて、公害調停を申請しています。
さて、埼玉県では、「環境問題に取り組む企業などに資金を長期・低利で貸す」、「彩の国環境創造資金融資」という、低利融資斡旋制度を行っているということですが、これについては県民として、県税を使うことにより、県内各企業の環境への取り組みを促し、ひいては県内の環境を保全していくことにつなげていく使命を持った制度であると理解しています。
しかしながら、この融資制度が、所沢周辺焼却炉の集中立地に際し、焼却炉設置のための費用の融資として使われてきたことは、これらの焼却炉からの煙と灰、埃、等による様々な被害を受けてきた周辺住民にとって、到底納得できるものではありません。所沢周辺焼却炉に対し、91年〜97年にかけて、8炉に、計3億5千5百万円が融資されています。これらによって生じたのは、焼却炉密集地と、それによる環境汚染であったことを考えれば、この融資が環境保全に役立つどころか、逆に環境破壊を引き起こすものであった、と言わざるを得ません。
そして、情報公開による県の資料によれば「彩の国環境創造資金融資制度」で、次には、この集中立地し、汚染を引き起こしてきた小型焼却炉に対し、バグフィルターを付けるための融資が行われようとしています。さらには、所沢周辺の新設の焼却炉に対しても融資を行うことが決定していました。
これらの焼却炉に対し、私たちは、これまでの汚染の調査を実施し、焼却停止、原状回復を求めています。この係争中である焼却炉に対し、私たちの県税による低利融資を行うことが妥当であるとは考えられません。
今、焼却炉の数を減らし、集中立地を解消し、脱焼却を目指すことこそが、埼玉県にとって最も必要なことであると考えます。
二度と、過去の施策の失敗を繰り返さないことを望みます。


一、 彩の国環境創造資金融資制度で、焼却炉に対する融資斡旋を行うことを直ちに凍結して下さい。
二、 焼却炉の数を減らし、集中立地を解消し、脱焼却を目指す方針を明確に示して下さい。
以上についての県の対応を、10月15日までにご回答下さい。