三芳町町長 林 孝次   様

三芳町最終処分場設置計画に対する要望書

 三芳町では、通称くぬぎ山内の三芳町上富1596-1,1597-5に、新最終処分場を設置する計画である、と聞いております。今年度、その計画に基づき、生活環境アセスメントを実施する予定であるということです。
 しかし、この計画地周辺では、多くの既存小型焼却施設が密集しており、また、既に三芳町の清掃工場、最終処分場が立地しているところでもあります。これらの施設による、ダイオキシン類他の環境汚染が問題となっているところです。97年以降実施されている三芳町の環境調査によれば、くぬぎ山脇の三芳町上富第一ゲートボール場の大気中ダイオキシン類濃度調査結果は1.5〜3.1TEQ-pg/Gと、大気環境指針値を大幅に上回る状態が続いています。また、最近では、野菜ダイオキシン汚染報道により、当地域周辺農家が大きな被害を受けたところでもあります。

 厚生省では、周辺大気環境中のダイオキシン類濃度が大気環境指針値を超えている場合、「設置に関する計画及び維持管理に関する計画が周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであること」に適合しないと判断する、との方針を打ち出しました。
 この方針は、一連の野菜騒動をきっかけとしてなされたものであり、当地域において、この方針を無視する計画が行政によってなされていることは、周辺の住民にとって許容できるものではありません。
さらに、現在の三芳町最終処分場の管理状況についても、覆土が徹底されていない状況が周辺住民によって確認されています。また、地下水汚染など周辺環境汚染が心配されます。
清掃工場についても、黒煙が出ることも度々であり、その操業による汚染も心配されます。

計画地周辺は、300年の歴史を持つ三富新田が広がり、武蔵野の貴重な林が残る地域です。周辺各市町村の協力によって、この地域を守ることこそが、今、最も必要なことです。
よって以下のことを要望致します。

1、ただちに、三芳町上富に新最終処分場を設置しようとする計画を撤回して下さい。
2、これまでの三芳町清掃工場、最終処分場による、周辺環境汚染を調査・公表すること
3、上記1、2への三芳町としての対応を周辺住民に説明する説明会を早急に開いて下さい。