2000年10月30日
埼玉県知事 土屋義彦様
産廃処理施設周辺における高濃度重金属汚染に関する緊急要望書
さいたま西部・ダイオキシン公害調停をすすめる会
事務局代表 前田俊宣

 10月2日にクマクラ周辺土壌の高濃度ダイオキシン類汚染についてご報告し、施設の操業停止と原因の早急な解明を要望しているところですが、クマクラ周辺土壌で、重金属類調査を、東京農工大学久野研究室に測定依頼をしていましたところ、その結果が出ましたので、当該地域の環境汚染についての監督庁である埼玉県に結果をご報告し、対策をお願いいたします。このような高濃度の重金属汚染は、施設のばいじん・灰が流出したことによってもたらされた可能性が高いと考えられます。以下の件を早急に実施して下さいますよう要望いたします。

1,ダイオキシン類と同様に、深刻な重金属汚染がみられました。国の設定する含有量参考値を大幅に超えています。また、溶出検査による環境基準を超えることも予想されます。重金属類についても、汚染の範囲、発生原因の調査が必要です。ダイオキシン類汚染が発覚した際にも申し入れていますが、直ちに施設の操業を停止し、施設内調査、汚染の発生原因を早急に解明して下さい。

2,施設で働く従業員、周辺で生活する住民の健康被害が心配です。特に人体毒性の指摘される鉛、カドミウムが高濃度に検出されたことは、大変な問題であると考えます。早急に健康調査を実施して下さい。

3,通称「くぬぎ山」に集中する他の焼却施設群でも、灰、ばいじん、汚泥等に相当の重金属類が含まれることが予想されます。施設で発生する灰、ばいじんなどには、特定産業廃棄物にあたる、重金属を含んでいる恐れが十分にありますが、これまで、調査された例を聞きません。是非、実施をお願いします。また、施設直近の土壌中重金属調査を早急に実施して下さい。調査の実施にあたっては、計画の段階から住民の参加と、調査実施の際の住民の立ち合いを要望します。
以上の要望を速やかに検討され、11月10日までに文書にてご回答下さい

さいたま西部・ダイオキシン公害調停をすすめる会
事務局代表 前田俊宣

住民自主調査で、以下の結果が明らかになりました。調査計画の資料としていただきたく、提供いたします。

資料 (東京農工大学久野研究室調査結果を基に、すすめる会で表を作成)

 クマクラ周辺土壌中重金属類含有量(単位:ppm,ただし鉄は%)

亜鉛 クロム ニッケル マンガン カドミウム
クマクラ隣地 2,588 21,208 591 1,573 946 1,037 3.65 161
航空公園(所沢市) 33.4 157 101 25.6 51.1 1,121 6.59 -
非汚染土壌 17.2 59.9 19 50 70 1,000 4 0.5
含有量参考値 600 - - - - - - 9