くぬぎ山最大の焼却炉設置業者 石坂産業(株)。その処理量は許可量約50t/日です。しかし、朝早くから夜中まで操業を続け、実際の処理量は、許可の倍以上を燃やしているのではないか、と住民は感じています。煙の量も多く、悪臭、騒音もひどい状態が続いています。騒音は、石坂産業の自主調査で規制値を超えたらしく、現在防音壁設置工事を開始しましたが、これまでの操業状態を考えると、壁を一枚付けたくらいでは解決しません。感染性廃棄物を燃やし、塩素臭を振りまき、住民が施設の見学を申し入れても、断られてしまいます。再三、施設内に大穴を掘ったり、住民が脇の公道通行していると、、ガードマンがとんできます。施設でどのような処理が行われているのか、住民の心配は募るばかりです。どうか、許可をしないでほしい、と住民で県に対し要望しました。

2001年3月5日
埼玉県知事 土屋義彦 様           
            さいたま西部・ダイオキシン公害調停をすすめる会
                        事務局代表 前田俊宣
           グリーンクラブ21       代表 山崎英樹
       三芳町「M石坂産業」の更新許可についての要望書


 私たち地元住民がここ数年にわたって求め続けている県西部の産業廃棄物焼却施設の密集状況は、所沢市などでは一部緩和されたものの、全体としてはいまだ根本的な解決にいたっておりません。
 とくに、三芳町、所沢市、狭山市、川越市にまたがるくぬぎ山周辺地域では、まったくと言っていいほど改善がみられず、ついに先日、三芳町の「Mクマクラ」の施設内および施設周辺土壌より、県内最悪の高濃度のダイオキシンが検出されました。
 このような深刻な汚染を引き起こした原因が、廃棄物の焼却であるのは明らかです。
 地元住民の不安は増すばかりであり、この地域での汚染をこれ以上蓄積することのないよう強く要望いたします。
 さて、この地域で最大の規模を持つ廃棄物処理業者であります「M石坂産業」の廃棄物処理業の更新期限がこの3月10日となっています。これについては今回の更新を不許可とするよう要望いたします。
 理由として
1. 廃棄物の焼却が周辺環境への汚染を深めると思われるため。
 合法的な処理をしていた「Mクマクラ」からも、あのような高濃度のダイオキシン汚染が発覚しています。「M石坂産業」は処理量が多く、ダイオキシンを発生しやすいプラスチックの焼却も行っているので周辺環境への影響が非常に大きいと思われます。
2. 操業状態が悪く、周辺住民に迷惑をかけているため。
 毎日、朝7時30分頃から夜11時頃まで操業しており、処理の許可量を越えて燃している可能性があります。長時間の操業による騒音で周辺住民は大変迷惑しています。
 また煙の量も多く、周辺に塩化水素などの激しい悪臭がたちこめることが多いので、
有毒ガスを発生している危険があると思われます。
 そして、今後もこの地域に一切の産業廃棄物処理業についての更新許可を降ろすことのないよう強く要望いたします。