コニカ(株) 回答

回答日1999.8.25

所沢周辺処理施設へ委託する産業廃棄物排出事業者に対する公開質問状への回答

1、当地域に持ち込まれる貴社の排出廃棄物種類、量、それらの焼却量(年間)を把握し、その量をお教え下さい。
<回答>
 排出廃棄物の種類:紙くず(印画紙くず)
 排出廃棄物の量 :約317t(年間)
 焼却量     :約317t(年間)

2、 当地域の大きな問題は、畑や宅地のすぐそばにたくさんの焼却炉が立地している、ということです。そのような環境の中で貴社の廃棄物が燃やされていることについて、どのようにお考えですか。
<回答>
経過1:当事業場は、約30年前に銀回収のために、焼却工程を含む資源回収の処理委託を開始しました。
経過2:我々は、埼玉県及び静岡県に処理を委託し、その比率は約3:7です。
経過3:我々は、処理委託において、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、「大気汚染防止法」等の法規制を遵守するように、毎年、処理委託業者において焼却施設の視察チェックを実施し指導及び管理を行ってきました。
見解:以上の経過をふまえて、当該地域に廃棄物を排出している排出事業者として、その責任を感じ、地域の環境保全のためには、従来の法規制の遵守だけでは不十分と認識しており、以下の施策の検討を開始しました。
1)処理委託業者と共同で、大気汚染を引き起こす焼却を伴わない処理方法
2)焼却施設の密集していない地域への処理委託
3)リユース・リサイクル促進による大幅な廃棄物の削減

3、焼却施設設置者に対し、どのような環境汚染対策を講じているかのチェックを実施していますか? 把握している項目に○を付けて下さい。

<回答>
ア 焼却種類○イ 焼却量、ウ ばい煙測定結果、エダイオキシン類濃度(排煙、灰、飛灰、灰固化物)○オ灰の管理状況、カ温度記録 ○キ周辺地域の環境汚染状況 ○クその他
 
なお、当該焼却施設は小型焼却炉(190kg/h)であり、これまでの法規制ではウ、エ、オ、カ等の実施は必須ではありませんでした。

4、周辺住民約4000人が当該地域周辺焼却施設47社とそれらを許可してきた県を被申請人として公害調停を申請しています。求めている事項は、焼却施設の停止、実態調査、情報公開、原状回復措置などです。これに対し、排出企業として、協力できることはありますか?

<回答>
ア 焼却停止に協力  ○イ 実態調査に協力  ウ情報開示に協力 エ 原状回復措置に協力

協力の具体的な内容
ア項:
1)処理委託業者と共同で、大気汚染を引き起こす焼却を伴わない処理方法(水蒸気式炭化装置)を開発し、年末を目途に移行する予定です。
 これにより、ダイオキシン類濃度は法規制基準値の1/100以下に等、大気汚染を大幅に低下できる見込みです。
2)1項の開発が順調に展開しない場合を想定し、焼却施設の密集していない地域(県外)の処理委託業者の探索を開始しました。
イ項:
 焼却物の種類、量、焼却施設の管理状況などの実態調査に協力できます。

5、集計の結果、周辺焼却施設で処理される廃棄物のうち、所沢市内で発生したものはわずか、5%でした。その他は、全て他地域からの廃棄物でした。私たちの地域で、他地域で発生するゴミをこれほど大量に受け入れることを許容することはできません。これらの廃棄物の処理によって、私たちの地域の生活と農業と環境は大きな被害を受けています。

 このことについて、どのようにお考えですか?

<回答>
この環境問題は、当該地域だけでなく、県、国及び地球の環境問題に関連しております。従って、この問題を解決するには、行政、焼却施設設置業者及び排出者が、各施策に対し以下に示す各々の責任を果たすことが必要と考えます。
施策内容 行政の役割 焼却施設設置業者の役割 排出者の役割
環境影響の少ない処理技術の開発 ・技術的及び資金的な援助 ・処理技術の導入 ・処理技術開発への協力及び率先移行
大気汚染の軽減及び集中回避 ・環境基準の見直し設定 ・法規制の遵守
・運転管理技術の向上
・処理業者の指導管理
・焼却施設の再配備 ・焼却施設の移設 ・移設への協力
排出廃棄物の削減 ・リサイクル・リユースの促進社会の構築 ・リサイクル・リユース促進による削減

 我々は、貴地域の環境問題解決にできる限り貢献するために、上記の排出事業者の役割(責務)を果たすつもりです。

6、今後、所沢周辺現地見学、周辺住民との意見交換会などに参加される意思はありますか?

 <回答>いいえ
1)必ず毎年、処理委託業者において焼却施設の視察チェックを実施し、周辺も確認しており、
2)別紙に記載されております貴地域の住民の方々のご意見を理解しております。
以上の理由から、参加はしない予定です。 

7、今回の結果をインターネットで公開されることについてどのようにお考えですか

<回答>
 誤解を与えない事実に基づいた公平な公開は、妥当であると考えております。

 企業名(コニカ(株)小田原事業場         )

 所属部署( 環境整備室 )

 業種( 化学一般 

御協力ありがとうございました