所沢市中富の産廃業者 北田商事脇で硫化水素が環境基準の4倍!を超える

平成13年8月9日、所沢市が北田商事敷地境界の2地点において悪臭物質の測定を行ったところ、2地点とも硫化水素が規制基準を大幅に超えた。硫化水素の規制基準は0.02ppmであるところ、汚水溜め場脇では、0.042ppm、ごみ貯め場脇では0.086ppmの測定結果だった。

 この結果は悪臭防止法違反であり、所沢市は、北田商事に対し、平成13年9月11日、「悪臭の防止について」の勧告を行った。勧告の内容は以下の通り。

「北田商事株式会社 様 

所沢市長 斉藤博
 貴工場において発生する悪臭について測定したところ、別紙の通り、悪臭防止法に基づく規制基準に適合せず、これにより、周辺の生活環境が損なわれていると認められます。
 よって、同法第8条1項の規定に基づき、平成13年12月28日までに下記の措置をとることにより、工場から発生する悪臭を規制基準に適合させるよう勧告します。

1,産業廃棄物保管場所(安定5品目置き場)からの悪臭を改善すること。
2,汚泥保管場所・構内汚水受け入れ槽付近からの悪臭を改善すること
3,その他悪臭物質の排出を減少させる措置をとること」

 北田商事は、長年の間悪臭を発生させ続けてきました。原因は、10年以上も野積みにしてきたごちゃ混ぜで真っ黒く変色した廃棄物の山と、場内に貯めた汚水です。場内の汚水を処理する、として設置されている汚水処理施設は、排水することなく循環使用するとしており、汚水が溜められ、悪臭を発生させ続けます。平成9年7月にも硫化水素他の基準をオーバーしていましたが、その後、所沢市も県も、抜本的な対策をとらせることはありませんでした。

その間、住民は、苦情を絶えず寄せ続けましたが、全く誠実な態度をとることはありませんでした。結局、悪臭をあびつづけていたわけです。現在、やっと北田商事は10年以上も貯め続けた廃棄物の搬出を始めましたが、汚水を依然として貯めていること、今後も廃棄物の保管を続けることに対して、今後も悪臭が繰り返されるかもしれないという不安はぬぐい切れません。