青山貞一先生(環境総合研究所)のダイオキシン類測定分析サービス(カナダMaxxam社技術提携)

<青山先生のコメント>

 ここ1、2ヶ月、カナダのMaxxam社と技術、業務で連携し測定分析サービスを開始して、感じたことがあります。それは、分析を依頼してこられる方、団体、企業の多くが日本の分析価格が高いことへの不満をもっているだけでなく、国や自治体が談合疑惑を受けている測定分析業者に発注し、実施している測定分析の方法や結果にも強い疑念と不信感を抱いていることです。

 さらに、最近では、WHOのガイドラインを受けコプラナーPCBの分析の依頼や、日本で特に分析費が高額な血液、母乳や食品系の測定分析、また高い分析下限値を必要とする水質系サンプルの依頼も増えています。

 先日、カナダ大使館(商務部科学アタッシェ)から昼食会に招待され、このような実情を伝えたところ、私達ERIとMaxxam社のパートナーシップによる技術業務提携は、日本の汚染実態を踏まえた国際環境協力であると高い評価を受けました。

 以下に、測定分析サービスの概要を示しますので参考にして下さい。

 いずれも、私達の測定分析サービスなら住民カンパでも測定分析が可能です。

 全国に各地でこの種の問題で困っている方々にもお伝え下さい。

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   環境総合研究所/MAXXAM技術提携による

  ダイオキシン類・環境ホルモン測定分析サービス

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                    株式会社 環境総合研究所

                    代表取締役 青山 貞一

                    〒141-0022 東京都品川区東五反田

                          5−19−2

                    電話 03−3444−2514

                    fax 03−3473−5090

                      E-mail aoyama@eri.co.jp

  ●提携先の概要

 提携先のMaxxam社はカナダのオンタリオ州トロントに本社をおく化学物質専門の測定分析ラボラトリーです。850名の社員、うち分析技術者600名を擁する北米でも有数のラボです。カナダ国内の主要3都市を中心に10の研究所、海外にもメキシコ、タイ、スロバキアに3つの研究施設を持っています。そのMaxxam社は、環境、食品、産業、労働健康、医薬品の5つの主要分野で年間500万サンプルに及ぶ化学物質の測定分析をこなせる能力をもっており、そのなかには超高分解能ガスクロマトグラフ質量計HR−GC/MS装置50台を駆使したダイオキシン類やコプラナーPCB、環境ホルモンなどの分析も含まれています。

 Maxxam社の主要な顧客(依頼元)はカナダの環境省、農務省、保健省などをはじめ食品や化学関連企業など民間からの委託も多く、25年に及ぶ実績があります。
 さらに、Maxxam社のダイオキシン類や環境ホルモン測定分析サービスの大きな特徴は、10の16乗分の1の分析精度、検出下限値を持つ世界随一の分析精度にあります。これらの超高精度分析は、水質、血液、母乳などで威力を発揮します。

1.高精度分析の対象となる化学物質の種類

 ダイオキシン類(PCDD,PCDF)、コプラナーPCB、環境ホルモン物質など。ppt(1兆分の1)からppq(1000兆分の1)の超低濃度の化学物質及びその異性体、同族体。高精度(HR)以外の、通常の化学物質(重金属、有害化学物質等)についても測定分析も可能です。

2.分析対象となる試料(サンプル)の種類

 以下に示すサンプルが可能です。

 大気系  :環境大気、排ガス

 土壌系  :土壌、砂、焼却灰、飛灰
 水系   :水(河川、湖沼、海水)、飲料水、水道水
 排水系  :排水、処理水、浸出水、底質
 廃棄物系 :廃液、油類、固形廃棄物、製造物
 人間組織系:母乳、血液、毛髪、脂肪などの生物組織
 植物系  :野菜、根菜、果実、茶、米、その他植物
 魚介類系 :魚類、貝類、甲殻類などの海洋生物
 食品系  :食品、加工食品(ベビフードを含む)
 野生生物系:鳥類、は虫類、両生類、ほ乳類など
 その他  :容器、玩具、建材など

 ダイオキシン類、環境ホルモンについては、まだ発生源が分かっていないもの が多数あります。上記以外のものについてもご相談下さい。

3.測定分析及び精度管理及び精度保証

 MAXXAM社との技術・業務提携による測定分析は、国際標準、高精度の測定分析が可能なEPA方式を採用しています。米国環境保護局(EPA)方式及び一部の対象物質、サンプルについては、カナダ環境省(Environment Canada)方式に準拠。日本の環境庁や厚生省方式にも準拠可能。それぞれの方式の測定分析マニュアルに準拠が可能です。

 【測定分析の基本的流れについて】

   オリジナルサンプリング(試料採取)

   ↓

    クリーンアップ(前処理)

    ↓
   高分解能GC/MS分析機器による分析

      ↓

  データ検証

   ↓

    報告書作成

私達の測定分析は、日本の測定分析との比較(クロス・チェック、クロス・キャリブレーション)にも利用可能です。

4.依頼者(団体)のプライシー保護

測定分析については依頼者のプライバシーを厳守します。

5.測定分析の費用の積算根拠

 測定分析の費用は、以下の条件により異なります。

 ●測定分析の対象となる化学物質(例、ダイオキシン類かコプラナーPCB) 同時に分析を依頼される場合には、割引となります。

 ●測定分析の対象となるサンプルの種類(例、土壌、母乳)

  【無機系】に比べ【有機系】は25%割高となります。

 ●一度に依頼される測定分析のサンプルの数

  20サンプル以上の場合10%、50サンプル以上の場合15%割引となります。

 ●測定分析データの種類(例、最終報告書のみ、分析途中の全データ付き)   

 ●為替レート(例、為替レート)

 ●測定分析の納期(例、通常の納期か、それとも特急サービスか)

 ●オリジナルサンプリングの場所、報告会への参加、その他

 日本では測定分析会社が限られ高額となっている【血液】、【母乳】はじめ野菜、生物 などについては1/2〜1/3の費用で測定分析が可能です。

【費用積算の例】 1998年11月時点

 (1)血液、母乳

一度に依頼される数により13〜15万円/1サンプル(PCDD+PCDF)。これには病院、保健所での試料採血及びHIV検査費用(血液)は含まれず。試料 採血量が血液が40cc、母乳が30cc。専用容器あり。

(2)ほうれんそう、はくさい、じゃがいも、みかん、お茶などの野菜、果物

一度に依頼される数により13〜15万円/1サンプル(PCDD+PCDF)。試料量は約200g。

 (3)牛乳、乳製品

一度に依頼される数により13〜15万円/1サンプル(PCDD+PCDF)。試料量は牛乳が1リットル、チーズ等の乳製品は約200g。

 (4)土壌、底質、焼却灰、飛灰など

一度に依頼される数により10〜13万円/1サンプル(PCDD+PCDF)。試料量は土壌、焼却灰、飛灰が100g、底質が200g。専用容器あり。

(5)飲料水、河川水、海洋水等の水質

一度に依頼される数により10〜13万円/1サンプル(PCDD+PCDF)。試料量はともに1リットル。専用容器あり。

 (6)プラナーPCBの測定分析費用

有機、無機にかかわらず8〜10万円/1サンプル。ダイオキシン類と同時に測定分析する場合割引があります。

  上記は1サンプルから受け付けます。費用には、サンプルを入れる専用コンテナー、梱包手数料、航空運賃、クーラント・ドライアイス等、税関通過・食防通過等の各種手数料、カナダでの各種租税、報告書費など日本における消費税以外のすべての料金が含まれます。

 

6.標準納期

  1度に依頼されるサンプル数によりますが平均1ヶ月。特別納期もあります。

7.相談、見積依頼

  各種相談に応じます。必ず見積をおとり下さい。

(参考)

・環境総合研究所、ダイオキシン類・環境ホルモン測定分析サービス、1998年10月
・環境総合研究所、ホームページ、http://www.bekkoame.ne.jp/〜t-aoyama/
・Maxxam、ダイオキシン類測定分析における精度管理について
・Maxxam、ダイオキシン類、コプラナーPCB測定分析実績
・日経産業新聞、日刊工業新聞等の紹介記事