SSソフト「機動戦士ガンダム〜ギレンの野望〜」発売記念(嘘)

 

         メックウォリアーRPGリプレイ

 

         「ストラット小隊戦闘記録より

          〜選ばれし者〜

 

 田中誠 平澤圭 佐内孝佑 山口健一郎 古家昌典 高橋勝徳 沼田賢一

 

 (西暦302X年、科学が26世紀の頃に比べると明らかに劣り、21世紀初頭並に落ちた現在、我々は、こんな資源を無駄使いするような戦争をしている我々は愚か者なのかもしれない。だが、我々は今を生きて行かねばならない。この悲しい悪循環を断ち切るにはどうしたらいいのだろうか・・・)

 私はいつも通り、現在の止めうることが不可能な世界の状況を考えていた。こ

んな時代にどうして生まれてきたんだろう、私は? 考えれば考えるほど呪いたくなるな、私の人生。

 

 私はストラット・トレンチーニ。29歳。愛機は75トンの支援機「マローダー」。本来は整備兵としてメックを磨いてる方が好きなのだが、ヤングマン中隊の偵察小隊の隊長をやっている。何せ、親兄弟がみんなある辺境の海賊に殺されて(しかも私の目の前で!)誰もメックを継承する人がいなかったからな。ま、メックが残っていただけでも幸運だったけど。せめて、敵をとるまではやられるわけにはいかないな、しっかりしないと。

 

 今、うちの中隊はライラ共和国に雇われている。ライラには結構世話になって

いるから、そこそこの仕事はしているつもりだ。我が中隊は現在、ライラとドラきたこの星には結構な期間いる。そろそろここの地形にも飽きたところだ。まあ、小規模な戦い以外は今のところほとんどないから、楽ではあるが。

 さて、それはともかく、また、世界の状況を考えようとしてるところに、いつもの聞き慣れた、しかし心地よい、響きの声が聞こえてきた。

「隊長!」

「なーに?セリスちゃん。」

「セリス<ちゃん>はやめてください!!もう!」

 セリスがふくれっ面をする。こうしてればふつうかわいいの女の子なのに、メック射撃においては天才的だからなー、セリスは。怒らせないようにしないと。

 

 セリスという名前は正式な名前ではない。正式には

「サーティリス・セッシアーダ・ウィンディ」

というらしい。まあ、面倒なんで通称は「セリス」と呼んでいる。17歳だが、セリスも私と同じように家族を殺されたそうだ。しかも実は貴族だったらしい。当然、爵位と領地は没収。メック養成校に行っていたが、卒業後はとある部隊に整備兵兼メイド(!)として働いていたそうだ、ところがその部隊が全滅。部隊を再編成する際にメック射撃の腕を見込まれてメック(フェニックス・ホーク、45トンの万能メック)を与えられたそうだ。まあ、この前の戦闘で、相手のメックをぼろぼろにしていたのを見たときは恐ろしかったからな。うちの大切な主戦力である。

 

 さてと、後ろから撃たれないためにっと。

「ところで、何かあったの?」私は話を転換した。

「あ、そうでした。えっとですね、LAMワスプ<ウイングアント1>から通信が入っているんですが。」セリスはいつもの状態に戻ったようだ。これで何とか大丈夫だろう。

「ふーん、そう。」私は気のない返事をする。

「隊長。」セリスが突っ伏した。はて、私は何かやったんだろうか?

「わかった、わかった、まあそんなにあきれるなって!明日という時は明るい日と書くんだし。」とりあえず、とぼけてみる。

「・・・わかりましたから、さっさと通信を受けてください!!」

 どうやら、完全にセリスを怒らせたようだ。まっいいか。

「はいはい、<ウイングアント1>、<ウイングアント1>何か発見したのか?」

「隊長、どうせセリスを怒らせたんでしょう。」

 うっ、鋭いなーファンは。何でわかったんだろう?

「声がうわずってましたもん。」とファン。

そんなにうろたえてたかな、私は?

 

 ファンは正式にはファン・ホウシェンという。23歳で、乗機はLAMワスプ(30トンの偵察メック。戦力としては使えない。)無口な奴だが、着実に任務をこなす頼りになるパイロットだ。鋭いつっこみをするのと少々マッド・サイエンティスト気味なのがが玉にキズだが。看護学校に通っていたため、かなり腕の立つ看護兵でもある(が、メスを持つと不気味に笑うのはやめてほしいが。)。メックも戦闘機も扱えるが、専門の奴に比べると、腕は少し劣る。だが、結構あてにしている。

 

「バレバレだったよね、姉さん。」と今度はホワンロン。

 

 彼はファンの弟である。20歳。乗機は姉と同じである。うちの小隊にはファンのフォローをするとのことで配属されてきた。コンピュータも扱えるためにいくらか、こちらの手伝いをしてもらったこともある。結構(というよりいつも)、姉さんと一緒にいるのがちょっとシスコンかもといううわさも立っているが。さてどうなんだろう。

 

「オーイ、そんなことはいいから、報告をしてくれ。」

「はいはい、実は今X12地点を飛んでいるんですが、降下船が降りてきているのがサーチできたんでとりあえず報告をと思うまして。」とファン。

「識別信号は?」と尋ねる。

敵だったら、中隊長に知らせなくてはならん。あんまり戦いたくないんだがなー。

一瞬の間のあと、ファンは「あ、まだ確認してなかった。」と一言。

ふーん、そっかー。まだ確認してないんだー・・・って。

『バカかおまえは!!』 みんなから一斉につっこみが飛ぶ。おや?なんか声が二つほど多かったような・・・。

「帰ってきたらこのショットガンぶち込んでやるから覚悟しとけ!」と物騒な声はやっぱり、ケンイチか。

 

 彼はケンイチ・ヤマグチ。19歳。偵察兵である。先祖がドラコ連合だったらしく、ドラコ系の顔をしているが、生粋のライラ人(行動はどう見てもドラコだが)である。どうやら、先祖がドラコを裏切ってライラについてからここに暮らしているらしい。「らしい」というのはケンイチがはっきりしたことを覚えておらず、親族はどこかで皆殺しにあったのではっきりわからないのである。(一部の話では親はケンイチが殺したという話もあるが、真実は定かではない。)実はケンイチ・はこの小隊1(もしかしたら中隊1か?)のライフルの腕の持ち主なので、敵にまわしたくない漢ランク1位である。(ちなみに女ではファンとセリスが同率1位。<3026年、ストラット隊長調べ>)メスとショットガンの勝負か。まあ、ケンイチが有利だがあまりみたくない戦いだな。(投げメスと散弾の飛び交う基地内なんて30分後には死傷者20人は出るだろうし。)また、ケンイチはメックの腕もそこそこある。だから、うちの偵察小隊の一員でもある。

 

さて、そろそろ止めるか。というところに・・・

「まあまあ、今はそんなこといっている時じゃない。とりあえず、確認してみるといいよ。たぶん敵じゃないだろうけど。」ともう一人、自分がつっこんだのを忘れて、クレウスが言った。いつもながらさめているな、こいつは。

 

 クレウス・ファルツ。ケンイチとともにやってきた、うちの部隊の偵察兵だ。年は26歳、私と3歳しか違わないがなんて言うかつきあいにくい、いや、部下としてはかなり優秀な奴だ。うちの小隊で情報収集担当を前任しているくらいだから。しかし、さっきのようにいきなり切り替わるつかみ所のない性格がなー。あと、どうしても近寄りがたい理由が一つ。それは奴の勘の良さだ。ちょっとから買おうとしていろいろいたずらを仕掛けたがあっさりかわされ、その後に私に向かって「隊長・・・、いやなんでもない。」と言って去って行くんだから。まったくかわいげがないったらありゃしない。こっちはみんなをリラックスさせるためにやっているのに(まあ、楽しんでやっていることは認めるが。)まあ、おかげで小隊のピンチをいくつも切り抜けられたから、いいけど。

 

 結局、降下船は敵ではなかった。が、この船の到着によって私らはかなりひどい目に遭わされたからなー。まあ、それについてきょうは書くとしよう。

 

(以上、ストラットの記録日誌<持ち出し厳禁>版より)

 

GM(H澤):と言うわけで、始まりました。メックウォリアーRPG。

一同:「わー」「パフパフー」「ドンドンドンドン」

GM:3024年の世界にはそんな太鼓とか、笛はない!

ストラット(T中):まあいいじゃん、細かいことは気にしないで、さっそく、

          イッテミヨー(タイラー風)

ファン(T橋):隊長!そんなお気楽でいいんですか?

ストラット:いいんだ、俺はそういう「キャラ」だから!(断言)

セリス(S内):この小隊、大丈夫かしら。(嘆息)

ケンイチ(Y口):ま、何とかなるんじゃない。

ホワンロン(N田):姉さん、気にすることないって。どうせ私らは小隊に所属しているわけじゃない、給料は別にもらってんだから。

ファン:まあ、そうだけど、結構、同じ作戦につくことが多いじゃない、私らと。だからそのときは(ストラットを指さして)この人の指揮下にはいるのよ。心配はしすぎることはないと思うけど。

ストラット:(ピクピク)おひ、人を目の前で思いっきり指さしておいて、なに言ってるのかなー。ファン。

クレウス(F家):(ため息)また始まった。

GM:まあ、内輪もめはそのくらいにして、みんなは今基地に降下船が降りてくるのを知っている。

ファン:私が発見したのよ!ほめて、ほめて!

クレウス:(ぼそっと)識別信号確認してなかったけどね。

GM:まあ、それはおいといて、ケンイチ。

ケンイチ:んー?

GM:きみは降下船が降りてきた後、乗組員を迎えに行って来るように言われている。

ケンイチ:はいはい、迎えに行って来るよ。

GM:すると降下船の中に見たことがある人物が乗っている。

ケンイチ:「友達?」(作注:ここでの「友達」とは<役に立つコネ>という能力によってできた人かと聞いているのである)

GM:そうだね、彼の名は「マコート・タナーカ」。君が偵察兵として数年前活躍してたころ、作戦で彼の亡命を助けた。そのことがきっかけで、かなり親しい友人になったんだ。

ケンイチ:よう!久しぶり!

タナーカ(GM):おお、誰かと思えば、ケンイチじゃないか!久しぶりだなー。

GM:ちなみにマコートはニューアバロン工科大学に入ってメックに関する研究   をしている。(作注:この大学とは現実の大学とは違い、どちらかと言えば、アメリカにある「NASA」みたいなものである。)

ケンイチ:(ジープを走らせながら)どうだい、研究はうまく言ってるかい?

タナーカ:まあまあかな。

ケンイチ:ところでどうしてこんな辺境にきたんだい。

タナーカ:実は・・・、まあ、どうせあとから話はくるだろうけど、ここでミサイルの弾頭実験をやることになったんだ。実はこの弾頭がかなり危険なんで、中央じゃ「実験禁止!」って言われたもんでな。ここの奴らを使ってやってくれって言う話になったんだ。

ケンイチ:(いやな予感)へー、いったい誰がやるんだ、その実験?

タナーカ:(平然と)もちろん君たち、偵察小隊がに決まってる。

ケンイチ:俺らを的にそんなもん撃つんかい!こうなったら、先におまえを殺して実験なんかぶちこわしてやる!!

タナーカ:いやそうじゃないんだ、君らにその弾頭を積んだメックに乗ってもらい、そのデータを回収するんだ。

ケンイチ:なんだ、そういうことか。ちなみにそろそろ基地に着くと思うんだけど。

GM:じゃあ、時間を少し戻して、ストラット。後、基地にいる全員。

ストラット:なに?

セリス:はい?

GM:ヤングマン大尉から司令室に来るようにと連絡が入ったよ。

ストラット:じゃあ、すぐに行きます。

GM:するとヤングマンは「まあ、とりあえずリラックスしたまえ」とイスを勧める。

クレウス:せっかくだから座ります。

ヤングマン(GM):とりあえず君たちを呼んだのはほかでもない。君はさっき味方の降下船が降りてきたのは知ってるな。

ストラット:はい、もちろんです、それが何か?

ヤングマン:実は、その降下船には3機の実験用メックが積んである。それを使って、実験のデータをとってほしいのだ。ちなみに新型ミサイルの運用実験だ。

ストラット:え?いいんですか?そんなおいしい任務なら、ほかの小隊にまわした方が・・・。

ヤングマン:いや、先方は君の小隊を指名してきたんでね、その希望通りにしたんだ。

クレウス:はて?何でだろう???

まあ、ともかく呼び出した件はそれだけだ、以上解散。

 

場面代わって

 

タナーカ:ハックション!誰か俺のことを噂してるのか?

ケンイチ:風邪じゃないのか?

タナーカ:そうかもしんない。

 

また司令室に戻る。

 

GM:ということで、隊長だけ後でまた呼ばれるよ。

ストラット:なんですか?

ヤングマン:まあ、さっき任務も重要なんだが・・・。

ストラット:中隊長。なんか言いづらそうですね。

ヤングマン:いや、実はもう一つ任務があってな。実は先ほど君の小隊を指名した人物を護衛してほしいのだ。

ストラット:と言うことはその方は命をねらわれているということですか?

ヤングマン:まあ、そういうことになるか。

ストラット:ところで、その方のお名前は?

ヤングマン:君も聞いたことはあるだろう。マコート・タナーカという科学者だ。

ストラット:ああ、あの有名な爆発物研究をしている人ですな。だから、ミサイル運用実験というわけですか。

ヤングマン:彼は元クリタ人だがライラに亡命してきて現在に至ってる、かなりクリタの情報を持ってきたらしいからかなり恨まれているだろう、クリタには。

ストラット:ということはクリタが博士をねらってる、ということですか?なんか、いやな予感がしてきた。

ヤングマン:まあ、ミサイルの運用実験の方は博士から詳しいことは聞いてくれ。たぶん、ミサイル実験の標的の方は向こうからやってくるから。

ストラット:え゛???

ヤングマン:いや、だから、クリタ:の暗殺部隊は人だけじゃなく、メックでもくるということだ。

ストラット:隊長、この任務ほかに譲りたいんですが。

ヤングマン:いや、君の小隊にやってもらう。何せ、ライフルの腕がいいケンイチ軍曹もいるんだから、対人戦も安心じゃないか。あと、LAMの奴らもつけるから。

ストラット:はあ、わかりました。とほほ(嘆息)

 

 ということで、新型ミサイルの運用実験と博士の護衛を受けたストラット小隊は実験機の機種転換訓練をかねた模擬戦闘をシミュレーターですることになった。

 

 ついに始まった巨大目か同士の戦い、メック戦闘。(今回やるのはシミュレーターでの機種転換訓練だが)はっきりいって「重さは力」という言葉がメック戦闘では常識になっている。つまりそのメックの重さはメックの強さを表しているのである。今回は3体3で戦うことになった。(ストラット:マローダー<75トン>、ケンイチ:フェニックス・ホーク、クリタ仕様<45トン>、セリス:フェニックス・ホーク<45トン>対クレウス:ヴァルキリー<30トン>、ファン:LAMパンサー<45トン>、ホワンロン:LAM ヴァルキリー<>40トン)それぞれの重さの合計は165対115。本来はかなりストラット側が有利だが、クレウスたちには新型弾薬があるので戦力的には互角である。今回は特別に戦闘開始から数ターンしてから、無差別にミサイルをタナーカがとばすことも決まった。さて、それでは戦闘をハイライトシーンで見ていこう。

 

 1、2、3ターンは位置取りだけで大きな動きなし。4ターン目になって、しびれを切らしてクレウス側が軽量級の高移動力を生かして相手の命中値を下げ、数を撃ってラッキーヒットでをねらう作戦に出た。

 

ファン:これだけ動き回ればいかに隊長たちでも当たらないでしょう!

セリス:そうかしら?私の腕をなめすぎない方がいいと思うけど。

 

 しかし、隊長側はなかなか当たらない。このあとクレウス側は、この作戦をとりまくった(結果かなり攻撃をかわしまくった、もちろん自分たちの射撃も当たらなかったが。)

そして数ターンこのままですぎたが・・・。

 

GM:このターンにミサイルが飛んでくるよ。

ストラット:ふーん、でどこのくるの。

GM:えっと(コロコロ)あ、マローダーに直撃だ!

ストラット:なにー!!

ファン:ちゃーんす!

ホワンロン:よし、集中砲火だ!

ストラット:くそっ、こんな程度でマローダーが沈むか!次のターン見ていろ!

 

ということでこのターンはマローダーがダメージをかなり受けた。そして・・・

 

GM:このターンもミサイルがくるよ。

ストラット:よし、このターンはここは大丈夫だろう。

GM:でも、ランダム(さいころの目)で決めているからどうなるかね。(コロコロ)あ゛っ!はははっ、またマローダーに直撃してる(爆笑)

ストラット:こんなの誰も信じないって。・・・マスター、私に恨みでもあるのか?

GM:だって、さいころの目で決めたんだもん、しょうがないよ。

 

このミサイルがかなり致命的であった。ここでマローダーは倒され、シミュレーションは終了した。

 

セリス:隊長、実は役立たずだったんだ。

ケンイチ:役立たずー!

ストラット:くそー、これは運が悪かっただけだ!実戦ではこんなことはない!

 

 模擬戦闘が終わった偵察小隊と気圏戦闘機乗りたちはそれぞれの想いを秘め、結果を検討していた。結果的にはミサイルのシィミュレーションとしてはあまりデータが取れたとは言い難かったがまあ、実験機の性能を知るという点では十分な結果であった。が、この後タナーカからとんでもない一言が出てきたことにより小隊の運命は回り始めたのである。

 

タナーカ:ストラットさん、それにここにいる隊の皆さんだけにお知らせしたいことがあるのです、といってもストラットさんは中隊長さんの方から聞いてはいると思いますが。

ストラット:ああ、あれのことですか。

ケンイチ:タナーカ、いったい何なんだ。はっきり言ってくれ。

タナーカ:実は私はドラコから来て、ライラに協力しているというのはご存じ

    でしょう。そしてあなた達の任務が運用実験のパイロットだけでなく、

     私の護衛まで務めるということも。

セリス:その通りです。

タナーカ:しかし、まだ皆さんにお話ししてないことがあったのを忘れていまし

     た。実は、私がクリタから逃げるとき、わざと情報を漏らしてここに

     いるということをばらしてあります。

一同:・・・なにしてんねん、われー!!

タナーカ:いや、まだおまけがありまして、実は暗殺部隊がすでに向かっている

     という情報がありましてー、ま、そういうことですのでがんばって護

     衛してください。もちろん報酬は望みのものをお渡ししますので。

ストラット:は、ははは(乾いた笑い)

タナーカ:暗殺部隊の方は人の方が先に来ると思いますので、よろしく。

ケンイチ:よーし、腕がなるぜ!

タナーカ:ところで私、買い出しに行きたいので町に行きたいのですが。

一同:あんたなー!

 

 ということでタナーカの買い物時の護衛は相談の結果、もし敵がおそってきて

も不意をつけるように、(奇襲をかけられるように)二人を直接的な護衛、残り

の二人(戦闘機乗りはお留守番)は少し離れて潜伏し、敵が来たら、奇襲をかけ

ると言うことで落ち着いた。ちなみに直接的護衛を<おとり組>としてケンイチ

とストラット、潜伏組を<潜伏組>としセリスとクレウス、と言う分担となった。

 

GM(タナーカ):そういえば、私の知り合いで情報屋がいて、暗殺部隊が潜ん

         でいそうなところをピックアップしてあるらしいから誰か行

         ってもらいたいんだけど。この割り符を持っていけばわかる

         から。

ストラット:じゃあ、俺らが離れるわけには行かないから潜伏組にどっちかに行

      ってもらおう。通信で連絡とってどっかの酒場で密かに渡そう。と

      いうことで、クレウス。かくかくしかじかだからよろしく!

クレウス:ラジャー!

 

 というわけで、情報屋の方にはクレウスが行ってセリスはそのまま潜伏監視を

続けることとなった。情報屋ではクリタ人が潜めそうな場所として、酒場「雫屋」

(!)、ジャンクショップ「毒電波」(!!)、宿屋「鶴来屋」(!!!)がピックアップされた。されたが・・・

 

クレウス:じゃあ、早速情報を隊長に伝え・・・

GM:ちょい待ち、ここは完全電波遮断だから通信はできないよ。で、同時刻、

   タナーカたちの方だけど・・・

ストラット(のプレーヤー):なんか、いやな予感がする。

タナーカ:あ、あと一件パーツがいい店があるんだけどよっていい?

ケンイチ:どーぞ、行きましょうか。

ストラット:(おそるおそる)で、名前はなんて言うんですかそこは?

タナーカ:「毒電波」(ニヤリ)

ストラット(のプレーヤー):やっぱりね。(はふー)

タナーカ:じゃあ、さっさと済ませちゃいましょう。

ケンイチ:なんか怪しい店だな(笑)

タナーカ:ここのは約2000年前に「二ホン」という国にあった「アキハバーラ」の店に似せて作っているらしい(笑)

ストラット:ああ、俺の前世の記憶によれば、最上階には「けい・ぶっくす」という店と「めっせ・さんおー」という店があったような気がする。(笑)

GM:そうそう、そのしたには「TW◯/TOP」というみせがあるんだ。(爆)

セリス:いいからさっさとすませんかい!!

 

 かくしてジャンクショップ「毒電波」をでた一行は

 

ストラット:少し遊んでいこうか!

一同:たいちょーう!!

ストラット:もちろん、(遊ぶ)ふりだよ、ふ・り!

ファン:隊長、ふりとか言って、本心楽しもうとしてません?

ストラット:そんなことないよー。「経費で飲み食いなんて当然」なんて思って

      ないよー。

一同:た・い・ちょ・う!!

ストラット:(少し動揺しながら)じゃ、じゃあ、いこうか!

 

 ということで酒場「雫屋」(!)へ向かおうとする(もちろん雫屋が危ないポイントなんてこの時点で知っているのは単独行動をしているクレウスだけ)が、

怪しいドラコ人がうろついていたため、

 

ケンイチ:さすがに(ドラコ人がいる)酒場では危険がかなりあるからやめましょう!

 

とケンイチがとりあえず隊長を押さえ(銃をこめかみに当てて、強引に止めたともいう)マコートの意見で、その前にあったふつうの食堂「しののめ食堂」(!!)にはいった。

 

ファン>ナナミ:いらしゃいませー。

GM:(苦笑しつつ)しののめA、Bがあるよ。

ストラット:えっと、「しののめA定食」(笑)お願い!

ナナミ:ほかの方は?

ケンイチ:(隊長にあきれつつ)・・・じゃあ、同じもので。

マコート:同じく。

ナナミ:ハーイ、わかりましたー。オーダー、A3つ!!

セリス:じゃあ、隊長たちが入ってからしばらくして私も入ります。

GM:セリスもはいるのね、わかった。

ナナミ:いらしゃいませー。ごめんねー今ここしかあいてないから、相席でお願いねー。

セリス:じゃあ、A、B大盛りでお願いねー。(笑) <もう役目を忘れている

 

GM:(一段落したな)落ち着いたところで、クレウス。

クレウス:はい?

GM:そろそろ通信ができるようになったよ。

ストラット:(すかさず)そろそろ、「つなぎ」がくる頃だけどなー。

クレウス:隊長、隊長、聞こえますか?

ストラット:なーにー?(気の抜けた声)

クレウス:(めげずに)とりあえずある程度情報が入りましたので報告しますね。

     クリタの拠点情報が入りました。まずは、宿屋の「鶴来屋」。最近ク

     リタ人が出入りしているそうです。

ストラット:ほうほう。

クレウス:次にジャンクショップ「毒電波」ここもかなり危ないとのことです。

ストラット:(ほのぼのとした声で)あれー?そこさっき行ったよー?!

クレウス:(声がひきつりながら)そ、そうですか。じゃあ、まだそこは大丈夫

     ってことでしょう。最後に酒場「雫屋」ってとこなんですが・・・。

ストラット:(相変わらずの調子で)

       あ、その店、今いる店の目の前にあるけどー?

クレウス:(しばし呆然とする)・・・そこ、やばいです。さっさとそこ離れて

     ください。

ストラット:でも、今のところは大丈夫だけどね。じゃあ、とりあえず(セリス

      に)合流して護衛の任務に戻ってくれ。しばらくここにいるから。

クレウス:(フー)了解。狙撃されない位置にいてくださいね。

GM:ところで周りを見張っているのはセリスだけで、君たち(おとり組)はあ

   まり警戒しないで飯を食っているのね?

ストラット:いや、ある程度は警戒してるけどね。

ケンイチ:でも、私らはおとりなんだから、そんなではないと思うけど。

GM:じゃあ、セリスは修正なし、おとり組は+2の知性度ロールで判定して。

セリス:(コロコロ)+4で成功。

ストラット:+2で成功。

ケンイチ:−2で失敗。

GM:じゃあ、セリスにはわかる。あたらしく入ってきたクリタ系がおとり組の

   方をちらっと見て、席に着いた。その後、視線は向けないんだけど、しっ

   かりおとり組の方を見張っている感じがあるね。

セリス:その後、そいつたちはどのへんに陣取りました?

GM:入り口付近のテーブルについたよ。

ストラット:私たちには「がらの悪い奴が入ってきたなー」程度ですか?

GM:そう。

ストラット:ケンイチ、変な奴らが入ってきたよ。

ケンイチ:(返事もせず食っている)・・・・。

ストラット:ま、いっか。

セリス:私はそいつたちを警戒しておきます。そして隊長たちに向かって、目配

    せで教えようとします。

ストラット:セリスの奴、なにやってるんだ?(真剣)

ケンイチ:誘っているんですよ(笑)

セリス(のプレーヤー):なんでやー!!

ストラット:えっー?でも、俺仕事中だしなー。(笑)

      でも、ケンの方じゃないか。

ケンイチ:いえいえ(笑)

GM:ところで、セリスのいる位置ってわかっている?

ケンイチ:わかるもなにも、こいつ(セリス)はメイド服を着ているんですよ?

     一目瞭然じゃないですか!

GM:そういえばそうか。(納得)

ホワンロン(のプレーヤー):潜伏護衛なのに目立ちまくりだもんなー。

セリス(のプレーヤー):一言おおいわ!

GM:ところでクレウス、そろそろ食堂の近くに来たけど合流する?

クレウス:そうだね。うまく隠れながら合流しよう。

GM:「しののめ食堂」にはいるということだね。

クレウス:いや、まだ入らないで、目の前の「雫屋」のほうを見ながらそこから

     何か怪しい人がでてくるか観察する。

GM:じゃあ、知性度ロールで判定ね。

ホワンロン(のプレーヤー):おおっ!珍しくまともな行動!

クレウス:(気にせず)+3成功。

ストラット、ケンイチ、ファン(のプレーヤー):太正ロマン(某サクラ〇戦のサクラのことらしい)発見!

クレウス:(額をひきつらせながら)で、なんかわかった?

GM:なんと太正ロマンが・・・ということはなく(笑)定期的に店の主人らしき人が玄関先を警戒しているように見える。

クレウス:それは周辺を警戒しているということかな?それとも、明らかに隊長たちの入った店を警戒している?

GM:さあー?

ストラット:まあ、とりあえずセリスと合流してくれるかな?

クレウス:店にはいるのですか?それじゃあ、入る前にもう1度、もう少し向こうを警戒しようと思うのですが?

GM:じゃあ、知性度ロール−2で判定して。

 

クレウス:(コロコロ)+1成功だけど。

GM:それならわかる。店の周囲を見張っている奴らが2人ほどいる。

クレウス:(すかさず)合流する前に見張られていることを無線で連絡する。

ストラット:ええっー!?どうしようか?

ケンイチ:「どうしようか」じゃないでしょ!!

 

 ここでこの後の方針について意見が割れる。店に頼んで裏口から脱出するか、正面からでて、わざとつけさせその後を潜伏護衛組がつけ、決着をつけるか、でもめる。いろいろ話し合った末、後者の意見を採り入れ、とりあえず正面からでることにした。

 

クレウス:じゃあ、セリスと合流してから、隊長たちより先に出ます。で、外で潜伏しながら護衛を続けるということで。

GM:わかったよ。

ストラット:じゃあ、わたしらは会計をすましてここをでます。領収書もお願いします。

ナナミ:お名前の方は?

ストラット:じゃあ、ヤングマン中隊で。あとお釣りはCビル(ドル紙幣のようなもの)でお願いしますね。(笑)で、出ますけど。

クレウス:すると、怪しい人たちの反応は?

GM:(服の胸元に手を突っ込む動作をする)

ストラット:あ、やっぱり?(笑)じゃあ、おとりになるように動きますか。

GM:ところで、セリスたちは潜伏してるんだよね。<盗賊技術>技能ロールで振って。

クレウス、セリス:(コロコロ)あ、失敗。

ケンイチ:おーい!

GM:じゃあ、彼らは手を外に出して散っていった。

ストラット:まあ、それならそれでいいんだけど。

ホワンロン(のプレーヤー):でも、根本の解決にはなってないですよ! 

ケンイチ:奴ら、完全に怪しいじゃないか!!

クレウス:(セリスに向かって)こいつら、つける?

セリス:私はたぶん「まかれる」可能性が高いわ。

ストラット:とりあえず、私たちは帰ると思うけどね。セリスたちは今後、各自判断で行動して。

GM:じゃあ、別行動ということでいいのね。

ファン:(突然)はー、今日もお空は平和ねー、ホワンロン。

ホワンロン:(オルバ風に)そうだね、姉さん。(笑)

ストラット:は、気圏戦闘機乗りのぼやきが聞こえたような気がする。(笑)

      そろそろ、基地経由で連絡を取ってみるか!「フライングアント1、

      2なにか異常はあるか?」

ファン:え?隊長、なんか言いました?

ストラット::(ヒクヒク)そうか、じゃあ、ファンは給料半分ね。

ファン:(タラー)たいちょー、冗談ですよ、冗談。ピッ、(無線のスイッチを

    入れる音)こちら異常はありません。暇で暇でしょうがありません。

ストラット:オッケー。それなら引き続き、偵察を続けてくれ。ホワンロンもね。

ホワンロン、ファン:了解しました。

ストラット:さてと、じゃあ、我らは帰るとしますか。

ケンイチ:マコートはもう用はないよね。

マコート:ああ、もう用はないから帰ろうか。

GM:ところで潜伏組はどうするの?黒服たちはどんどん離れてくけど。あ、

クレウス:黒服を、つけてきます。

GM:黒服は二手にを分かれるけど。

セリス:どうします、クレウス?

 

 ここで潜伏組は相談の結果、一方の黒服を二人で追いつめ、何とか捕らえようと言うことになった。ところが・・・

 

GM:(ニヤリ)黒服は角を曲がったと思うと、突然白煙に包まれ、君たちの前

   から姿を消した。(笑)

一同:なにー!?

クレウス:(ぼそっと)さすがクリタ。

クレウス以外:そういう問題か!?

 

そしておとり組の方にはまた危機がひたひたと追いかけて来つつあった。

 

GM:ところで、おとり組の人は+2(不利な修正)で知性度ロールをしてみて。ケンイチ:しっぱいー。

ストラット:+4成功。

GM:じゃあ、黒服とは別にいたほう、店にはいってきたクリタ人たちがつけて

   きたのがわかる。

ストラット:こっちに来たかー。ケンイチ、どうする?

ケンイチ:やっちゃいましょう。

ストラット:うーん、できれば生け捕りにしたいのだが。

 

 こっちでも相談が始まった。条件は2対2。(戦える人の数)メックウォリアーRPGの人対人の戦闘はかなりバランスがよいため、まともに戦ってはこちらも被害が大きいのである。で、結果的にはタイミングを合わせて、走り出し、路地裏に入って角を曲がった直後に振り返って、相手が飛び込んできたところを集中砲火する事にした。

 

ストラット:じゃあ、1・2・3っ!!(ダッシュッ)相手をうまく引きつけら

      れた?

GM:うん、でもついてきたのは一人だけだよ。

ケンイチ:やばい!もう一人に回り込まれたら挟まれるっ!!さっさと殺すっ!!

GM:では、1ターン不意打ちと言うことでそちらの射撃をどうぞ。

ケンイチ:SMGで射撃。

ストラット:じゃあ、私は威嚇射撃と言うことで。生きていたらだけど。

GM:オッケー。

ケンイチ:発射!!(コロコロ)命中。場所は・・・左腕に軽傷を与えた。

ストラット:威嚇射撃。

GM:あいてはさっさと逃げていった。

ケンイチ:隊長、追跡しましょう。

ストラット:いや、やめよう。はっきり言って、マコートの護衛が任務なんだか

      ら深追いは危険だ。とりあえず潜伏組と、本部に今のことを報告す

      る。

GM(本部):ああ、わかった。じゃあそのけがをしたクリタ兵を警察に手配し

       ておこう。

ストラット:お願いします。これから帰りますのでよろしく。

GM(本部):了解。

      (もどって)じゃあ、潜伏組も連絡があったので帰ってきていいよ。

       ところで、気圏戦闘機乗りの方に変化が起こる。

ファン:(寝ていた)ふにゃー???

    (起きたらしい)え、なになに?

ホワンロン:姉さん!!居眠り運転は危険だからやめなよ!

GM:(ピクピク)お、おまえなー!そーゆーことしてると「LAMバトルマスタ

   ー」4体出すぞ!!

 

(作者注:バトルマスターとは最強と言われている85トンメックである。ちな みに1体だけでも今のパーティーでは束になってかかっても勝てない。)

 

ファン:(ビ、ビクッ)そ、そんなLAMあってたまるか!

GM:まあ、それはおいておくとしてだ、この星に船が降りたよ。

ホワンロン:機種はわかりますか?

GM:レパード級、ユニオン級が一機づつ。ホワンロンは技能で<偽造>を持っ

   ているよね、じゃあ、判定してみて。修正はなし。

 

(作者注、船の種類について:レパード級とはバトルメックを4体、ユニオン級 とはメックを12体と気圏戦闘機を2対積める船のことである。)

 

ホワンロン:成功してます。

GM:じゃあ、レパード級の入港IDが偽造されていることがわかる。

ホワンロン:このことを本部に報告します。ちなみにどこに降りたか、わかる?

GM:いや、少なくともレパード級は宇宙港には降りてないらしい。

ファン:めっちゃ怪しい!!

ホワンロン:姉さん、手分けして探そう!

ファン:そうね。そうしましょう。

 

 この後、空からの捜索は続くがなかなかレパード級を発見できない。ここで場面は変わって、潜伏組に移る。こっちはもう一人の黒服を発見し尾行することに成功した。(「GM:ここであんなに大きな目を出すか!おまえら!!」「セリス:これも日頃の精進のたまものよ!」)

 

GM:じゃあ、黒服の尾行に成功したということで、気づかれずに後を付けられ

   たよ。

セリス:そいつはどこに向かってます?

GM:セリスにはわかる、なんか隊長たちを追っかけていたときの道を戻ってい

   るみたいだよ。

セリス:???

GM:そして黒服は君も見覚えのある店に入っていく。

セリス:え゛!?もしかして・・・

GM:そう、ジャンクショップ「毒電波」だ!

クレウス:オーイ、そこってさっき報告した店じゃないのか?しかも隊長たちが

     買い物したってとこだろ!?よく生きていたな。

セリス:まあ、ここが怪しいというのは間違いないんだから、張り込もう。あん

    パンと牛乳用意してっと。(笑)

 

 ということで張り込みを続けるセリスたち。ところが気圏戦闘機の方でまた変化があった。やっと、レパード級を発見したのだ。

 

ファン:隊長!所属不明機のレパード級を発見しました。

ストラット:メックは見当たらないか?

GM:とりあえずファンたちの視界にはいないようだ。

ファン:ということです。

ストラット:うーん、これはメックは出た後だろうな。よし、じゃあ、ファンた

      ちは帰投しながらメックの捜索もしてくれ。

ファン、ホワンロン:オッケーです。

ケンイチ:さて、そろそろ潜伏組も戻らせないとまずいんじゃないですか、隊長?

ストラット:そうだね、じゃあ、中隊長にも相談してみよう。中隊長かくかくし

      かじかなんですがどうしましょう?

GM(中隊長):とりあえずさっさと戻ってメックの準備をした方がいいな。な

        にせ今は基地の方に(動かせる)メックがないから。(笑)

一同:え゛え゛っ!!!

GM(中隊長):だって、指揮小隊は哨戒任務から帰投中、火力小隊はべつ任務

        で離れている、そして君たちはここにいないから基地は空っぽ

        だ。早く戻るように。

ストラット:そんな冷静に言われても困るんですが・・・あ、今ですねセリスと

      クレウスの方が怪しい人物を張り込んでいるんですよ。これのほう、

      何とかならないとうちの小隊は全員そろわないんですが、代わりを

      よこしてくれませんか?

GM(中隊長):わかった、町にいる工作員に連絡しておこう。そいつが来るま

        では張り込んでいるように言ってくれ。

ストラット:了解。というわけだ、セリス、クレウス。

セリス、クレウス:了解しました。じゃあ、また後で。

 

 そして10分後、工作員と代わった、クレウス、セリスも町から基地へと向かうのであった。(でも乗り合いバスなので到着はかなり遅かった、まあ、間に合ったけど。)そして帰投中のファンたちも敵影を発見していた。

 

GM:じゃあ、機種がわかるかどうかダイスを振って。

ファン、ホワンロン:成功!

GM:じゃあ、わかる。(ニヤリ)機種はヴィンディケーター、ハンチパック、

   ドラゴン、ウォーハンマー。

一同:めっちゃ強いじゃないか!!

GM:いや、そんなに強くないって。そっちは7体、こっちは4体じゃないか。

ストラット:ちなみにこっちには防衛施設なんかはあるの?

GM:さすがに長距離砲はないけど、地雷があるよ。

ホワンロン:よっし、勝てるでしょう。これは。

GM:後1時間半ぐらいでくるけど、こっちのメックはくるけど、みんな何とか   間に合って迎撃体制がとれるから。じゃあ、向こうに行っているから地雷

   の配置を決めて。

 

 というわけで、地雷の配置を決めるプレーヤーたち。

 

GM:地雷の配置は終わった?

セリス:終わりました。さあ、早く来なさい!

GM:やけに強気だなー。確かにそちらは有利に違いないが・・・。

ストラット:まあ、やって見ればわかるでしょう。さっさと始めよ(ヘラヘラ)

GM:(ぷちっ)・・・そうか、そっちがそういう態度ならこっちも本気で行くぞ!(クリタ兵に代わって)「死にやがれ、ライラのくそ野郎ども!」

 

 さて、GMがきれて、ついに始まった基地(タナーカ)防衛戦。最初の数ターンはプレーヤー側はほとんど動かず(少しづつ敵を引きつけるように下がるくらい)、GM側(クリタ側)は徐々に距離を積めていく。

 

GM(クリタ兵):おらおら、どうした、ライラ兵!所詮は臆病者の集団かぁ!?

ストラット:まあ、好きにいってくれちゃって。そのうち苦しくなるのはそっちなのにね。

ケンイチ:さっさときやがれ、くそクリタ!

GM:おのぞみなら、参りましょう。あんたらをつぶしにね。

 

 GMは宣言通り、3ターン目ウォーハンマーをのぞいてプレーヤーとの距離を一気に積めてくるが・・・。

 

GM:ドラゴン7ヘクスいどうね、1、2、3、4、5・・・

一同:「ちゅっどーん!!」

GM:・・・あらぁ!?

ロン:左右の足に10点づつね。

ストラット:よし、ドラゴンに集中砲火だ!

GM:くっ!だがドラゴンの足は厚いんだ。まだまだぁ!

 

 ということで、ドラゴンにレーザーの嵐が飛ぶ。ドラゴンはかなりダメージを受けるも致命的な損傷はなかった。

 

GM:つぎのターン!ドラゴンはまた前進。1、2、・・・

一同:(ニヤリ)

GM:え゛!?

一同:「ぼーん!」

ホワンロン:これでドラゴンはほぼ無力か。

クレウス:しかも2ヘクス移動だからすごく当たりやすい。

 

(作注:メックは移動すれば、するほど敵から当たりにくくなる。しかし、自分も移動すれば自分の射撃も当たりにくくなるのである。2ヘクスというのは自分は射撃の修正を受けるのに相手には修正が与えられないという最低な移動距離である。)

 

ストラット:このターンもドラゴンに集中だ!

一同:オッケイ!

ストラット:私はハンチパックをつぶすからがんばってね。

 

(作注:なぜストラットは傷ついたドラゴンを撃たず、ハンチパックを撃つか?というとこのメックはオートキャノン20という1発で20点というこのゲームで最大のダメージを与える武器を装備しているためである。プレーヤーの機体はストラットをのぞいて、この20点というダメージに耐えられない。そのため先にストラットはこいつをつぶしにいったのである。)

 

 しかし、このターンも決定的なダメージは与えられず、ちまちまと装甲を削ったのみである。こんな状態が2ターンほど続いて、6ターン目・・・。

 

クレウス:ヴィンディケーターも近づいてきたな。私はこっちに攻撃します。

ストラット:私はハンチパックと一騎打ちだ。もちろん全弾発射でね。

一同:おおっー。

ファン:私もハンチパックに向かって撃ちます。

セリス:私はドラゴンに。

ケンイチ:俺もハンチパックだ。

ホワンロン:じゃあ、私もハンチパックに撃ちます。

タナーカ:それならハンチパックに集中しよう。

GM:じゃあ、タナーカの射撃から解決しよう。(コロコロ)あ、頭に命中している!!

(作注:メックの弱点、それは頭である。各機体によって、それぞれの弱点は違うのだが、頭だけは共通して12点以上のダメージを受けると、そのメックは破壊<正確にはコクピットがなくなるので動かなくなるのだが>される。なので、今回のダメージはかなりの大打撃である。)

ストラット:よし、チャンスだ。喰らえ(コロコロ)あ、だめだ、倒せない。

GM:このターンで倒せないということはハンチパックの射撃を喰らうということだね(ニヤリ)ちなみに他の人は?

一同:はずれー。

GM:じゃあ、ハンチパックの射撃いきますよ!

ストラット:ちょっと待て!経験値を使って命中値を下げるぞ!

 

(作注:経験値を使って命中値を下げるというのはメックウォリアーRPGの特別ルール。これによりかなり死ににくくなっています。)

 

 というわけで、このターンのハンチパックの射撃ははずれたが、その他のメックの集中砲火をマローダーが喰らってだいぶダメージを受ける。そして次のターンでゲームがかなり動いた・・・

 

GM:ハンチパックはマローダーに隣接ね。

ストラット:マローダーと殴り合うというのか?

GM:(無言でうなずく。)

ストラット:・・・ようし、わかった。とことんやってやろうじゃないか!!

GM:ヴィンディケーターもジャンプでマローダーに隣接ね。

ストラット:へ?(意図が分からなかったらしい)うーん?(少し考えたらしい)え゛!?(やっと意味が分かったらしい。)なにぃ!?

ケンイチ:そいつは飛び降りだな。

 

(作注:飛び降りというのはメックの格闘攻撃手段の一つ。ジャンプして相手の上から文字通り飛び降りてダメージを与えようというものである。)

 

ストラット:ええーい、もう好きにしやがれ!!(観念したようだ。)

 

 結局、このターンはジャンプしたヴィンディケーターに対して、タナーカ、ケンイチが撃ち、ハンチパックは隊長のマローダーのみ攻撃することになった。残りはドラゴンに集中し、最低でもドラゴンを倒す(倒せるのか?)ということになった。GM側はマローダーに集中した。

 

クレウス:こっちは「かにさん危機一髪」、相手は「ドラゴン危機一髪」か。(笑)

セリス:いや、ドラゴンは「燃えよ、ドラゴン」でしょ。(笑)

 

 そして、まず、ドラゴンに対しての集中攻撃が始まった。

 

セリス:私は宣言するだけで命中するので(射撃の腕がいい)命中箇所判定をするね。あ、致命的命中が起こってる!!(ニヤリ)

GM:場所は・・・弾薬ぅ!?(爆笑)・・・ドラゴンは大爆発を起こした(泣)

セリス:やったわ!!

ストラット:「やった」じゃないだろ、メックが爆発したら私らの収入が減るじゃないか!

セリス:あ゛・・・まあ、いいじゃないですか。倒せたんだし。(笑)

ドラゴンをねらった一同:私らの射撃はー?

GM:ぜーんぶ、無駄。

ストラット:ああ、弾薬代が消えていくー(泣)

 

 で、ドラゴンは消えていったのだった。さて、もう一つにの問題であるハンチパック対マローダーの戦いは・・・

 

GM:じゃあ、オートキャノン20が行くけど・・・。

ストラット:それは根性パワー(経験値)でよける!

GM:じゃあ、それはかわした。

ストラット:よし、喰らえ!マローダー・コークスクリュー・すぺっしゃる!!(パンチ攻撃のことらしい)よし、命中!命中箇所は・・・頭!

GM:・・・頭が吹っ飛んだよ。

一同:よっしゃー!

GM:・・・なんか、忘れてるだろ。ヴィンディケーターの飛び降りがあるんだぞ、まだ!

ストラット:あ゛・・・、ま、まあ何とかなるだろ。判定してくれ。

GM:(コロコロ)(GM、無言でマスタースクリーンをどける)

ホワンロン:どれどれ・・・、1ゾロかい!!(笑)

ストラット:じゃあ、はずれだね、どうする、降伏する?

GM:・・・降伏だよ、もう!!

 

 ということで戦闘は終了した。結果的に大勝利だったが、プレーヤー側もかなりダメージを受けた。このあと修理、補給をすませたあと、また、タナーカの護衛を正式に依頼されるストラット小隊。果たして、今後も無事に護衛を務めることができるのだろうか?

 

ストラット:セリス、何でドラゴン破壊したんだよー。おかげで大分損したじゃないか!

セリス:しょがないでしょ。あのときはやばい状態だったんですから。

 

(再び、ストラットの記録日誌<持ち出し厳禁>版より

 というわけで、今回は何とか勝利を収めることができたけど・・・うーんもっと研究しないと今度は危ないかもなー。まあ、みんながんばったことだし今回は少しボーナスを出したけどこんなにうまく今後も勝てるだろうか・・・いや、うちの小隊じゃあ無理だな(笑)お、誰かが来たみたいだ。これ以降のことはまた今度書こう。

 

セリス:隊長!ドラゴンを倒した分のボーナス出してくださいよー!!

ストラット:だめ!本来ならマイナス処分なんだから、それがなくなっただけでももうけもんだと思いなさい。

セリス:そんなー!!(泣)

 

あとがきみたいなもの

 

 さて、今回のリプレイいかがでしたでしょうか?実は私はリプレイを書くのが2回目くらいですから、「こんなんリプレイじゃないやい!」と叫びたい方もいらっしゃることでしょう。まあ、その辺は初心者ということでご勘弁を。

 ところで、このメックウォリアーRPGですが、現在も進行中であります。また機会があったら、(もう少しうまくなって)書いてみたいと思います。

 最後に、締め切りがかなり遅れたにも関わらず、待ってくれた、編集長F津氏、並びにZOCの編集員の皆さん。このリプレイを書くのに協力してくれた、プレーヤーである、S内氏、Y口氏、N田氏、F家氏、プレーヤーとしての協力のみならず、さし絵などもこころよく引き受けてくれた、T橋氏、そして、この人がいなきゃ始まらない、ゲームマスターのH澤氏、そして、これを読んでくれている読者の方々に感謝の意を表します。

 

                       平成10年3月 田中 誠

 

   ご意見、ご感想はここまで。 mail to makomako@mub.biglobe.ne.jp