タイトル | マデリーン /亡き王女のためのパヴァーヌ | |
メーカー | シンキング・ラビット | |
機種 | PC-88 | |
メディア | FD2枚組 | |
ジャンル | ADV | |
解説 | 1979年。 私はルーマニアとハンガリーの国境沿いの小さな町で、その老人に出会った。 小さな古道具屋の奥に座っていた彼は、 石のように動かずにただただ時の過ぎるのを待っているようであった。 古美術の買い付けをしている私は、 その店に価値のあるものを見出せずに去ろうとして 何気なく、反対側のカベを見た途端。 思わずその場に立ち尽くしてしまった。 そこに掲げられていた一枚の肖像画。 その絵の持つ本物の気品を感じ取り絵に近づいた時、初めて老人が口を開いた。 「いい絵じゃろう。これに描かれている女性はご存知かな? 古きモラビアの王、エスムラント二世の娘、マデリーン妃じゃよ」 彼女の事なら知っていた。 宗教改革のさなか、病床の実父を毒殺しようとして失敗し、 城の搭に幽閉されて一生を終わったという歴代の悪女。 だが、描かれている人物の印象は悪女というよりも 気立ての優しい娘のようですらあった。 「わしもはじめは信じられんかった…。あれは1906年だったか。 この絵をパリで見つけたとき、その崇高さにわしはしばらく動けんかった…。 有り金はたいてその絵を買ったわしは、 じきに日ごと彼女の夢を見るようになっての。 肖像画の女性に恋をしている事に気がついたのじゃ。 そうなると、誰が書かれてるのか気になっての。 マデリーン妃と解かった時は信じられなかった。 彼女が悪女のはずがない。間違いがあるのならそれは歴史の方だ。 わしはそう思って彼女の過去を探すたびに出たのじゃよ…」 貴方は小道具屋の老人の記憶の糸をたぐり、 400年前の事実を明らかにしなければならない。 |
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説明 | 80年代当時、TAKERUというソフトの自動販売機があった。 当初は既存のタイトルを安く購入できるのがウリだった。 が、次第にオリジナルコンテンツの開発にも力を入れるようになり、 その第一弾として製作されたのがこのマデリーン。 というわけで、このソフトにはパッケージは存在しない。 内容は極めてオーソドックスなADV。 今では珍しくも何ともないが、当時は珍しいマルチエンディングを採用。 |
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TAKERU | 余計なパッケージやマニュアルを省いて、 メディアのみを売る事で価格を下げられないか。 ソフトを配信する事で品切れの無く安定したソフト販売ができないか。 この発想から、ブラザーが始めたソフト自動販売機システム。 それがTAKERUだった。 パッケージは専用の紙パッケ。マニュアルもプリントアウトした紙。 ソフトを選んで、お金を入れると空メディアが出てくるので、それを付随しているドライブに挿入して ソフトを書き込むというシステムだった。 値段が安い事や売り切れがない事から、徐々に浸透していってある程度の市場を築く事に成功する。 同時にオリジナルパッケージの開発も始まり、 野球道II、JACKラスベガス殺人事件、バトルスキンパニック、宝魔ハンターライムなどが生まれる。 ソーサリアンの追加シナリオ(セレクテッドソーサリアン)はTAKERUが無ければ成り立たなかっただろう。 しかし、時代が進むに連れて、ゲーム一本当りのFDの枚数が多くなっていき販売形式に対応しきれなくなってくる。 それでも、PC雑誌の付属プログラムのDISK販売、 過去の有名ゲームの販売(そう、懐ゲー販売の元祖w)などで生き残りを計る。 だが、パソコンの主流がPC98〜Windowsへとシフトしていくに連れて過去機種のソフトも売れなくなり。 (当時はエミュレーターなんてハイカラなものはございませんでした。) そしてCD-ROMによるソフト普及が台頭してきた時点で、役目は終わったと市場撤退。 なお、当時TAKERUを運営していたのはブラザーから受け降ろした系列子会社。 カラオケでお馴染みの、あのXING(エクシング)だった。 その後XINGはTAKERUで得た通信のノウハウを通信カラオケに活かして成長を遂げていくことに。 |
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タイトル | 本来のタイトルは「亡き王女のためのパヴァーヌ」だけだったのだが それだとTAKERUの商品リストに文字数が収まりきらないため、 マデリーンに置き換えられたというトホホなエピソードがアリ。 |
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懸賞 | このゲームをクリアすると、パスワードが表示され それをマニュアル付属の応募券に記載して送ると 記念にテレホンカードがもらえた。 ちなみに、管理人のクリア順序は69番ナリ。 |
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攻略法(88版にて攻略) |
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スタート地点 荒れ果てた土地 ここから話が始まります。 まずは北に見える小屋に行ってみましょう。 |
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小屋 この中にはロープ゚があります。 ロープを取るのは勿論ですが、この頃のADVの「よくあるヒッカケ」として 「ふと上を見る」と言うのがあります。 そうすると天井に何か手がかりがあったりするものなのです。 ここでも例に漏れずに上を見るとハシゴがかけてあるのを発見します。 という訳で、この小屋ではロープとハシゴを見つけて正解とします。 |
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このゲームのイヤンなっちゃう点@ 無限ワープの森 スタート地点から東へ向かうと森に出くわします。 この森が第一の難関。 東西南北の繋がりがデタラメなため、マップを書くのがとても大変です。 というかまともにやってたら書けません。 アイテムを地面に落としてそれを元に相互関係を書き留めることになります。 この森で見つけないと行けないポイントは以下の3点。 1・木に刺さったオノ 2・行き倒れの白骨死体のそばに落ちてる水筒 3・地面に落ちてるサクサクしたもの。 1と2はそれぞれ取ればOKです。 3についてでですが、地面を見て 「このゲームで地面に落ちてるサクサクしたものは麻の実である」 「麻の実を取るには革袋が必要である」 というフラグを立てる必要があります。 |
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ロープの使い方 ロープは引っかけて色んなところで降りたり登ったりするのに使います。 例えば、崖でロープを使えば下に降りれます。 崖の下は河になっていて、水筒を持っていれば水を汲むことができます。 もっとも、そばの立て札に「水を飲むな」と書かれていますから、 自分が飲むと大変なことになります。 |
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崖ではないです堀なんです。 小屋を北に進むと崖の様な行き止まりの景色に遭遇します。 「ガケ ミル」とコマンドを入れると「崖ではありません、お堀です」 と修正がかかります。 オノがあればサクッと木を切り倒して橋替わりに反対側に渡れます。 堀の内側には城の外壁があります。大きな門は開きません。 これは当時よくあったダミー(何も意味がないのにそれらしく置かれているモノ)です。 必要なモノは渡ったすぐの所にあります。 壁を見ると上の方に何かあるため、ハシゴを使って見ると鳥の巣がありました。 この中にある指輪を取って下さい。 (なお、一緒にあるタマゴは決して取らないで下さいね!) 指輪:狼の顔の図柄が彫ってある指輪。 |
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ハシゴの使い方 さっきみたいに壁に掛けて使う他にもロープみたいに上り下りに使います。 ロープを結ぶ場所がないこの井戸にハシゴを下ろすと中に降りていくことができます。 (※回収できなくなるので必ず上の指輪を取ってから降りて下さいね。) |
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このゲームのイヤンなっちゃう点A 単語探し 井戸の中は真っ暗で方向感覚を失いがち。 という訳で、森ほどの難解さではありませんが、井戸の中を彷徨うことになります。 歩いているうちに「何か」が落ちています。 この「何か」が何であるかは真っ暗なので解りません。 周りの状況から判断して何が落ちているのかを当てる必要があるのです。 ヒント1・足元がサクサクしている。 ヒント2・森にあった足元がサクサクしているモノはとあるモノがないので取れなかった。 しかるに落ちているモノは…?正解は「革袋」です。 そしてさっきは取れなかった麻の実をここで拾います。 やがて光が差している縦穴にたどり着きます。 丁度良く木の枝が見えるのでロープを投げれば引っかかりそうです。 |
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城の中庭 何とか城の中にはいることができました。 ですが、城の扉のカギがかかっていて入れません。 側の塔には上れそうなので、まずは塔を上ってみましょう。 |
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監禁用の塔 どうやらこの塔はマデリーン姫が幽閉されていた塔のようです。 何もありませんが、既にヒントは出されています。 そう、あの鳥の巣です。 鳥の食べ物である麻の実を床に撒いて、一旦塔を降りてからもう一度登り直します。 そうすると、鳥があるものを運んできてくれます。 どうやら羊皮紙のようです。 (ちなみに鳥の巣からタマゴを取ってきてしまうと、鳥は何も運んではくれません) 羊皮紙の文面 『おお、可哀相な王女様。 あなたは何故、自分が嘆きの塔に幽閉されているかも知らないでしょう。 世間ではあなたが王を毒殺したともっぱらの噂です。 どうやら家臣の一人がその噂を流しているようですが、 国民は既に王の代理として彼を認めています。 長年、王女様のお世話をしてきた私も、先日暇を出され城を追われました。 王様がお亡くなりになられた今となってはどうする事もできませんが、 王女様をそこからお助けするくらいはできます。 私の国まで無事辿りつけば追っ手から匿う事もできます。 そこでは今までのような生活はできませんが、土に生きる喜びがあります。 どうぞ、ご決心下さい。 フランシス』 …彼女が父親を暗殺したという噂は、どうも風評のようですね。 |
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塔の地下室 地下室の壁には肉がかけてあります。 当時のモノみたいですっかり干からびています。 |
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城の入り口 外から板が打ち付けられて中に入れないようになっています。 ここは、手持ちのアイテムでぶっ壊して入る事にいたしましょう。 |
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鏡台のある部屋 鏡台の引き出しにはカギが入っていました。 後で使えそうですね。 |
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肖像画のある部屋 マデリーン姫の肖像画が掛けてあります。 稀代の悪女とは到底思えない微笑みですね。 で、何とこの肖像画も持って行けちゃったりします。一体何に使うんでしょうねw |
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机のある部屋 机の引き出しには日記帳が入っていました。 どうやらマデリーン姫の日記のようです。 日記の文面 「家臣のネビウスから私に王位継承の資格のない事を書いた手紙を受け取りました。 お父様は既に意識も定かではありません。私はどうしたらよいのでしょう。 ネビウスの言うように、もし私がただの農夫の娘だとしたら 今頃動物や鳥たちに囲まれて幸せに暮らしていたかも知れません。 人にとって何が幸せなんでしょう…」 …もう一つ証拠固めが欲しい所ですね。 |
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カーペットの部屋 突き当たりの部屋には何もありませんが床に何かある様子。 どうもカーペットの下に何かあるようです。ペラリとめくると、おや紙が。 「由緒正しきモラビア国の統治者エスムラント二世の病床にありて、 姫君に一言忠告申し上げます。 現王と、今は亡きセレナ王妃におかれましては 長くお世継ぎに恵まれず後の世に心を痛めておいででありました。 そこで王は私に、お世継ぎにできる子どもを国中より探し出すように申しつけられたのです。 私は北にある小さな農村で生まれたばかりの赤子を見つけ王の許へお届けしたのです。 しかしその後、王に実のご子息がおできになられたのです。 王妃の死後、さる高貴なお方との間にもうけられたお子様であります。 王は母君をお亡くしになられたあなた様の気持ちをお察しになり、 この事を公表なさりませんでした。 しかし王はしかるべき時には彼を、跡継ぎにして国民に認めさせる事を考えておいででした。 それまで私に養子として育てるように申されたのです。 私は王の意志を継ぎ我が義子サミュエルを即位させるつもりでおります。 王女におかれましても王のお気持ちを御理解の上 何とぞお聞き届け下さいますようお願い申し上げる次第であります。 ネビウス」 …非常に胡散臭い内容ですね。 |
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城の裏門から奥へ さて、城で手に入れたカギで開かなかった門を開けて先へ進んでみましょう。 腹を空かせたオオカミが通せんぼしています。 さっき手に入れた干し肉に、「飲むな」と立て札の付いた川の水をしみこませて 柔らかくして、プレゼント。効果覿面。 |
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巨岩と足元の石 ずっと進むと岩で行き止まりになります。 足元を見ると石碑になっており文字が書かれています。 「1579年 モラビア国の姫君 マデリーン ここに眠る」 この石碑は相当乾燥して脆くなっているようです。 水をかけると一挙に崩壊して崩れ落ちます。 え?水はさっきオオカミのところで使った? はい、サッサと崖下の川まで戻って汲んでくること! |
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単語探し再び 洞窟の中はまた視界の見えない通路です。 ここでまた「何かが落ちています」メッセージが出ます。 先へ進むと滝の裏に出ます。 見回すと彫りかけの石像を見つけます。 石像の側にノミがあります。ノミがあるという事は「○○」も… というわけで、再び洞窟の中へ行って「それ」こと金づちを拾ってきます。 |
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滝 滝の裏を抜けて表側へ出ると、そこは急流の川が。 ここで行き止まりなので、ここから先へ行くにはこの川を下るしかありません。 幸い、おあつらえ向きに木が一本立っています。 これを切り倒してボート替わりにしましょう。 おっと、ちゃんともやい綱替わりのアイテムで固定しておかないと、 乗り手を残して出発してしまいますよw と、ここでディスク3に交換します。 (→後編に続く) |